お尻の痛み・しびれの原因は腰?
神奈川県鎌倉市由比ガ浜2-6-20 第二田中ビル1F 0467-23-1355
ご予約お尻の痛み・しびれの原因は腰?
こんにちは!腰痛・肩こり・神経痛に対して手技・はり・運動療法を行っている鎌倉駅近くの、ますだ治療院です。
今回は、お尻や足の痛み・しびれに悩んでいらっしゃる方に向けて発信したいと思います。
「お尻や足の痛み・しびれ=腰の問題」と思われている方が多いですが、実際には他の部位が原因の痛み・しびれもたくさんあります。
また、画像検査で腰に異常が見つかっても、それがお尻や足の痛み・しびれの原因とは限りません。なぜなら、「50歳以上の938名のうち78%に脊柱管の狭窄が認められたが、その中で症状がある人は18%だった」という報告もあるからです。
つまり、中高年の多くはそもそも腰の画像に異常があるので、それだけで痛み・しびれの原因とは言い切れないのです。
坐骨神経痛とは、腰の背骨から出て足へと伸びる坐骨神経(下の青い線維)に痛みが出る症候の総称です。
原因として有名なのは、椎間板ヘルニア(背骨の間のクッションが飛び出す)と脊柱管狭窄(背骨の内側の空間が狭くなる)です。整形外科では、ほぼほぼこの病名がつけられます。つまり腰が原因でお尻や足に痛み・しびれが出ているという診断です。
一方で腰以外の原因って何でしょう?
私は、腰以外の原因として大きく二つあると考えています。一つは末梢神経、もう一つは筋膜です。いずれも原因の部位は腰ではなく、お尻や足です。
それらについて個別に解説します。
末梢神経とは、背骨から出た後の神経のことで、お尻や足には坐骨神経のような太い神経以外にも、細かい神経がたくさんあります。
これらの神経が、筋肉や骨など他の組織に圧迫されることによって痛みやしびれを生じます。
代表的なのは、お尻にある梨状筋(下の青い筋肉)が、その上や下から出る神経を圧迫してお尻や足の痛み・しびれを出す梨状筋症候群です。
梨状筋が坐骨神経(梨状筋の下の太い線維)を圧迫することは比較的知られていますが、その上や下から出る細かい神経を圧迫することによって痛み・しびれを出すことはあまり知られていません。
また、梨状筋以外のお尻の筋肉や靭帯、太ももの筋肉などが末梢神経を圧迫して痛みやしびれを出していることも珍しくありません。
さらに、腰で障害された先のお尻や太ももでさらに圧迫される、ダブルクラッシュ、トリプルクラッシュといわれるケースもあります。
末梢神経による痛み・しびれの対処法は、末梢神経の圧迫を弱めることです。上の梨状筋症候群を例にとると、梨状筋の過剰な緊張を緩め、圧迫されている神経の動きを促します。具体的には、梨状筋のリラクセーションや神経のリリース・スライドなどです。
その上で、梨状筋が過剰に使われる姿勢や歩き方を変えるために必要なことを行います。具体的には、座り方や歩行の修正・エクササイズ・インソール補正などです。
いずれにしても、「どこで圧迫されているか」と「どうして圧迫が起こるのか」を見つけることが重要です。
次回は、腰以外のもう一つの原因である筋膜について解説します。
ほかにも腰痛や神経痛について書いた記事がありますので、よろしければご覧ください。